大学進学でスポーツ推薦をもらうには?意外と知らないデメリットも紹介

2024年10月23日

「公募でスポーツ推薦枠を受験できる?」
「部活動での成績を大学進学に活かすには、どうしたらいい?」

高校でスポーツを頑張る学生の中には、大学進学にスポーツでの成績を活かしたいと考える人は多いはずです。
大会などで残した実績は、大学推薦入試の際には重要な加点材料になります。
ただし、スポーツ推薦には他の「自己推薦」と異なる点もあります。
今回は、スポーツ推薦をもらうための注意点や3つの重要なポイントを解説します。
最後には、具体的な試験対策の方法もお伝えします。

「これからスポーツ推薦をもらうにはどうしたらよいのか」と考えている高校生は、参考にしてください。

大学へのスポーツ推薦をもらうには注意点がある

高校時代にスポーツで活躍した実績があるのなら、大学入試でアピール材料にしましょう。
ただし、スポーツ推薦は、以下の4つの注意点があります。
出願する前に自分が条件に当てはまっているのか確認しておきましょう。

学部や学科によって推薦枠が決まっている

自分の進学したい大学にスポーツ推薦枠が必ずあるとは限りません。
学校から推薦される「学校推薦型選抜」には、「指定校制」と「公募制」の2種類があります。

「指定校制」の推薦は、大学側が指定した基準にあった生徒を高校が推薦します。
早めに大学に合格し、スポーツの練習に打ち込むことができます。
また、スポーツで有名な高校は、各大学への推薦枠を多く持っていることがあります。
「政治学部には野球部1名」など競技によって学部が決まってしまうこともあるため、高校生が自由に将来の所属を決めることができないというデメリットがあります。

「公募制」は、大学側の基準を満たした上で、高校から推薦されて選抜されます。
一般の入試と比べて受験者数は減りますが、不合格になることもあります。
スポーツ推薦枠は、「公募制」での選考となるため、同じ大学の中でも実施している学部・学科とそうでない学部・学科があります。
希望の進路で公募制特別推薦選抜(スポーツ推薦)を行っているのかを、よく確認しておきましょう。

部活動顧問の先生からの推薦が必要

スポーツ推薦を受けるには、部活動の顧問や、先生からの推薦が必要になります。
まずは、「スポーツ推薦で出願できる可能性があるかどうか」を高校3年生の春頃までに質問しておきましょう。
早めに生徒側が調べて動くことで、先生も他の入学試験や特待生枠についての情報を提供できるケースがあります。
また、時間に余裕があれば先生から大学へ詳しい出願条件を聞いてもらえることもあります。

出願条件を満たしていれば、競技での全国大会出場の有無や、公式な競技団体の証明書の発行などが求められます。
スポーツで新聞に取り上げられた記事や、賞状なども推薦材料になりますから、大事に保管しておきましょう。

出願には高校での学業成績が必要

次に注意しておきたいのが、受験資格です。
スポーツの成績だけでなく、高校生活での学業成績も出願条件として設定している大学が多くあります。
遅刻や欠席数も、提出書類に含まれますから規則正しい高校生活を心掛けましょう。

高校3年間での学業成績は、評定という形で大学側に出願書類として提出します。
高校1年生から高校3年生の1学期までの成績を5段階評価にして、平均を計算します。
3年間大変優秀で、成績がオール5なら評定平均は5.0となります。
スポーツ推薦枠の場合は評定平均3.0以上を条件とする学校が一般的です。

早めの出願準備が肝心

スポーツ推薦の入試は、9月上旬頃から出願が始まります。
合格発表は年内に行われますから、一般入試と比べて早いスケジュールで選抜が進みます。

強豪校などでは、夏休み中のインターハイなどで、各大学からのスカウトがあり、監督・コーチと顧問が協議し、大学への出願を打診されます。
しかし、多くの選手達は自分で卒業後の進路を考えて大学に出願しなければなりません。
高校2年生頃から、目標とする大学での競技生活や授業について、オープンキャンパスなどを通して情報をキャッチしておきましょう。

希望する学部・学科を研究しておくことで、ぶれない志望理由を考えられるメリットがあります。

スポーツ推薦をもらうには大学の試験対策をしておこう

スポーツ推薦での大学受験では、一般的に小論文と面接の試験があります。
学校側が推薦することをためらうことのないように、試験対策をしておきましょう。

小論文

小論文とは、テーマに対する自分の考えを筋道立てて説明した文章です。
テーマに関する知識や読解力だけでなく、論理的思考力が問われます。
小論文には、これまでに身に付けてきた文章力や教養、受験生の人柄などが表現されるため、大学入試で入学者を選抜するために用いられることが多くあります。

面接

面接は、個人と集団の2通りがあります。
志望理由や、高校生活に取り組んできたこと、テーマに沿った意見などを面接官に尋ねられます。
聞かれたことに対して、自分の言葉で伝える力があるのか、態度や人柄も見えるため、推薦入試ではよく用いられます。
スポーツ推薦の面接では、あえて競技以外のことを聞かれることもあります。
想定される質問にあらかじめ答えを考えたり、繰り返し練習したりして面接という場に慣れておきましょう。

大学時代・卒業後のビジョンが求められる

小論文にも面接にも、志望理由が関わります。
「大学に入った後にどんなことがしたいのか」
「大学を卒業した後は、どんな仕事に就職して働きたいのか」
具体的なビジョンをもっていることで、芯のある自分の考えを試験官に伝えることができます。

スポーツ推薦をもらうには高校生活での活躍を大学にアピールしよう

スポーツ推薦をもらうには、早めの出願準備が肝心です。
出願したい大学や学部が決まったら、出願条件を詳しく調べ、自分の学業成績が出願条件を満たしているのか確認しましょう。
また、スポーツ推薦をしてくださる先生とのつながりも大切です。
スポーツ推薦の材料となるような活躍ができるよう、競技以外の場所でも積極的に活動しましょう。

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